足の踏み場どころか寝る場所まで消えた…徳島市で生活スペースを取り戻すゴミ屋敷片付け

日常のニュース

「寝る場所さえあれば、まだ大丈夫」

本人は長い間、そう考えていたそうです。部屋に多少ゴミが増えても、布団を敷く場所が残っているうちは生活できる。ところが、最初は部屋の隅に置いていたゴミ袋や衣類が少しずつ中央へ広がり、いつの間にか布団を敷く場所まで狭くなっていました。

私が部屋を見たときには、普通に歩ける床はほとんどありませんでした。ペットボトル、食品の容器、衣類、雑誌、紙袋などが何層にも重なり、床がどこにあるのか分からないほどです。

夜は物を少し横へ寄せ、わずかに残ったスペースで寝ていたと聞き、「ここまで生活する場所がなくなっていたのか」と驚きました。

最後に残った布団一枚分のスペース

ゴミ屋敷と聞くと、部屋全体が突然ゴミで埋まるように思うかもしれません。しかし実際には、生活できる場所が少しずつ狭くなっていくことがあります。

最初は壁際だけだった荷物が床へ広がり、やがてテーブルの周囲まで埋まります。それでも人は空いている場所を使って生活するため、本人には急激に環境が悪化した感覚がありません。

今回も同じでした。以前はベッドを使っていたそうですが、その周辺に荷物が増えてベッド自体が物置のようになり、最後には床に布団を敷いて寝るようになりました。

その布団の周囲にも物が増え、寝返りを打てる程度の幅しかありません。起き上がれば、すぐ横にゴミの山があります。

「散らかっているけれど生活できる」という段階を、とっくに超えていました。

最初に取り戻したのは部屋ではなく寝る場所

片付けると決めても、家全体を見れば気が遠くなります。そこで、最初からすべてを完璧にしようとは考えませんでした。

まず目標にしたのは、安心して眠れる場所を作ることです。

布団の周辺にある明らかな生活ゴミから減らしていきました。空の容器やペットボトルなどを整理すると、少しずつ床が現れます。

ところが、作業を始めてみると想像以上の量でした。上に見えているゴミを取り除いても、その下から別の物が出てきます。衣類だと思って持ち上げると、その下に雑誌や袋が何層にも重なっている状態です。

数時間作業しても家全体ではほんの一部分しか変わりません。生活スペースがなくなるほど大量のゴミがあるなら、自力で最後まで対応することにこだわらないほうがよい場合もあります。

そこで専門業者への相談も検討しました。徳島市でゴミ屋敷片付けならハートスタッフへ相談する方法もあり、ハートスタッフでは大量のゴミや不用品がたまって自分では片付けることが難しくなった住宅について相談できます。

片付けを誰かに相談すること自体に抵抗があった本人も、「このままでは寝る場所さえなくなる」と感じたことで、ようやく前向きになりました。

生活するための場所を順番に広げていった

寝る場所を確保した後は、そこから少しずつ生活できる範囲を広げました。

次に確保したのは、布団から部屋の入口までの通路です。以前はゴミを踏まないと移動できませんでしたが、人が普通に歩ける幅を作るだけでもかなり安心感があります。

さらにテーブル周辺を片付け、座って食事ができる場所も作りました。それまでは物を置く場所がないため、食べた容器を床へ置いてしまうことが多かったそうです。

食事をする場所とゴミを置く場所が同じになってしまうと、さらに物が増えやすくなります。

生活する場所をきちんと作ることは、単に見た目をきれいにするためではありません。再びゴミを増やさないためにも重要なのだと感じました。

床が広がるにつれて本人の行動も変わった

片付け前は、ゴミを一つ捨てることさえ面倒だったそうです。

ゴミ袋を用意しても、その袋を持って玄関まで行くためには物をまたがなければなりません。だから「後でまとめてやろう」と考え、そのままになっていました。

しかし、通路ができると動きやすくなります。床に空のペットボトルがあれば、その場で拾って処分できるようになりました。

部屋が片付いたから急に性格が変わったわけではありません。片付けやすい環境になったことで、日常の小さな行動がしやすくなったのです。

ゴミ屋敷を元に戻すには、大量の物を撤去することだけでなく、その後も片付けられる生活環境を作ることが大切だと実感しました。

まとめ

寝る場所までゴミに侵食されている状態は、単に部屋が散らかっているというレベルではありません。

生活するために最低限必要な空間まで失われているなら、本格的な片付けを考えるタイミングです。

家全体を見て途方に暮れる場合は、まず寝る場所、次に通路、その次に食事をする場所というように、生活に必要な空間から取り戻す考え方もあります。

ただし、何層にもゴミが重なり、数時間作業してもほとんど変化しないほどの物量なら、家族だけで無理をする必要はありません。

ゴミをなくすことだけを目的にするのではなく、普通に眠り、歩き、食事ができる家へ戻すことを目標にすると、片付け後の生活もイメージしやすくなるでしょう。

タイトルとURLをコピーしました