スマートフォンやタブレットで、カメラを使って物体を識別するアプリを見たことはありませんか？例えば、バーコードを読み取るアプリや、AIカメラで動物や人を自動認識するものなどがこれに当たります。これらは物体検出と呼ばれる技術を使っています。
最近では、YOLOv8という高性能な物体検出モデルを使って、手軽にアプリを作ることができるようになりました。さらに、Flutterというアプリ開発ツールを使えば、スマホで動くアプリを初心者でも簡単に作れます。この記事では、物体検出の基本や、YOLOv8物体検出モデルをFlutterで使うやり方を、分かりやすく解説していきます。
物体検出はどんな場面で役立つ？身近な例を知ろう
物体検出とは、画像や動画の中で「どこに何があるか」を見つける技術です。この技術は、私たちの日常生活のさまざまな場面で役立っています。例えば、スーパーのセルフレジで商品をスキャンする際、バーコードの位置を自動的に見つけて読み取る機能に使われています。また、スマホのカメラアプリでは、顔を自動的に認識してフォーカスを合わせる「顔検出」も物体検出の一種です。
他にも、宅配業界では、荷物の種類を見分けたり、トラッキングしたりするのに利用されています。さらに、自動車の自動運転では、道路上の歩行者や信号を識別するために重要な役割を果たしています。このように、物体検出は単なる技術ではなく、私たちの生活を便利にしてくれるツールとして幅広く活躍しています。
YOLOv8とTensorFlow Liteを使った簡単アプリの仕組み
YOLOv8は、物体検出のモデルの一つで、非常にスピーディかつ正確な動作が特徴です。このモデルをスマホアプリで使うには、まずYOLOv8のモデルをTensorFlow Lite形式に変換する必要があります。TensorFlow Liteとは、スマホや組み込みデバイスのような軽量な環境でもAIモデルを動かすことができる仕組みです。この変換により、モデルを効率的に利用できるようになります。
アプリの仕組みは、次のような流れです。まず、カメラから取り込んだ画像をYOLOv8に送ります。次に、YOLOv8がその画像の中から物体を見つけ、それぞれが「何」であるかを判別します。そして、その結果を画面に表示するという流れです。この一連の処理は、Flutterを使ってアプリとして実現できます。Flutterは初心者でも簡単にアプリ開発ができるツールなので、YOLOv8との組み合わせで手軽に物体検出アプリを作ることができます。
手軽に始めるFlutter！基本のセットアップ方法
Flutterは、Googleが提供しているアプリ開発ツールで、一度コードを書けばiPhoneやAndroidの両方で動くアプリを作れるのが特徴です。まず始めるには、Flutterの開発環境をパソコンにセットアップする必要があります。公式サイトからFlutter SDKをダウンロードし、インストールするだけで準備が整います。また、開発にはコードを書くためのツールとして「Visual Studio Code」や「Android Studio」を使うのが便利です。
セットアップが完了したら、Flutterで新しいプロジェクトを作成してみましょう。ターミナルを使って簡単なコマンドを入力すれば、すぐにプロジェクトが作成されます。そして、Flutterが提供するウィジェットを使えば、ボタンや画像を簡単に画面上に配置できます。この段階ではコードの知識が少なくても、ガイドに従うだけでアプリを作り始めることができます。
